快体健歩RC net topic vol.6 (2020.5.2) マスクラン・・・街ラントレーニングの工夫

快体健歩RC net topic vol.6 (2020.5.2)

快体健歩ランニングクラブ代表 佐々木誠

マスクラン・・・街ラントレーニングの工夫

前回、マスクランでも行える低負荷のメニューとして、ランニングフォームの改善やLSDや長時間走にもなる「走りモドキ・歩きモドキ」を紹介しました。
今回は、条件と工夫次第では可能なペースや一人マラニックを紹介します。

【今こそ有効活用、GPSでロングペース走】
人との距離が十分に確保できて、なおかつ一定した数キロ単位の周回や折返しコースはなかなか無いので、ロングペース走はこの状況下では最も難しいトレーニングのうちの一つといえます。しかしながら、一定距離の周回や折返しは無くても、十分に広い道や時間帯を選ぶことで、GPSによる距離に基づいてラップ管理を行えばペース走(ロングも)は可能です。GPSによる距離の精度には誤差がありますが、この状況下では妥協してその機能をありがたく使いましょう。

【信号待ちで止まラン】
都内でも広い道はところどころにあり、時間帯によっては人通りも少ないところは走れるのですが、「信号無しで」という条件をつけると、はやり一定距離の周回や折返しコースは見つけにくいです。これに対しては、青信号になるまで手前に折返しを繰り返すことで対処しましょう。折返しに要するペースダウンの乱れは生じますが、ここは妥協しましょう。この、「信号待ちで止まラン」は、市街地のロードでLSDを行う場合に、心拍数をキープしながら走るのに有効です。

【ストレンジャーラン】
行き先はあえて決めずに赴くままに走るランニングスタイルです。ペース走、LSD、特にマラニックには有効です。
「赴くまま」のアレンジの仕方がポイントです。大きな交差点や分岐に来たら、ひたすら太陽の方とか、ひたすら日陰の多い方とか、標高の高い方とか・・・。この状況下では、ひたすら人の少ない方、広い道、青信号の方を選択するというルールを加えるのが良いと思います。
どこか見知らぬ所を走ることにもなる(=ストレンジャー)楽しみを味わいましょう。今は食べ歩きや、見学立ち寄り等は避けた方が無難ですが、事態終息のあかつきにまた訪ねれば良いでしょう。
およその総走時間を決めて走ります。長時間に及ぶ場合は、電車で帰らざる得ない羽目にならないように、決めた時間の半分を過ぎたらストレンジャーランは終了して帰る方向にシフトしましょう。地図アプリなどを携帯すれば安心です。

5月2日は早朝から新宿区、中野区、杉並区、渋谷区にわたって神田川沿いなどをスローペースで走ってみました。連休中の早朝という条件下では、川沿いの遊歩道は時間と共にジョガーや散歩の人が増えてきましたが、逆に新宿通りや環7通りなど幹線の道路は広いうえに人通りも少なく、低リスクと感じました。

いずれも、人が全くいない場合を除けばマスクランです。
前号で「慣れる」と言いましたが、マスクの材質や形もいろいろですから、できることなら、なるべく予防効果が高く、快適なものを選ぶにこしたことはありません。
アベノマスクのような小ぶりのものより大きいモノ、特に立体的なモノが良いと思います。呼吸のしやすさに関しては網目の構造も大事ですが、小さいモノ、平面のモノは鼻と唇に触れて押さえられることで鼻腔、口腔の開きが抑制されてしまいます。これに比べて立体的なモノは鼻腔、口腔もフリーで、フィット感が良く横の隙間も遮断できます。
ネット通販ではランニング用のマスクやバフなども販売されています。洗って再利用できることや、それぞれに通気性や伸縮性などの特徴がアピールされていますが、決まった基準に基づいた特性とは言えないので、感染予防の効果はもとより快適性の期待も過信しない方が良さそうです。材質によっては相当に蒸れそうなモノもあるようです。
それでも、あるもので最良の策を講じる。あとはやはり「慣れる」です。

マスクランはこれから暑くなるほどにやっかいですが、せっかくなので前向きに、その効果を考えてみましょう。
単純に低酸素的になり身体負荷が大きいということは追い込んだトレーニングということです。
実際に四、五十年前には、日本でもトップクラスのランナーにおいて、マスク装着のランニングによる負荷をトレーニングに真剣に取り入れようと思考錯誤していたと聞いたことがあります。
(だから良いトレーニングメニューと勧めているわけではありません。)

面白そうなのは、マスクランのパフォーマンスの検証です。
この先にノンマスクランの時期が戻ってきた時のランニングと合わせて、「走速度別のマスクランとノンマスクランにおける心拍数の違い」、さらに主観強度(キツさ)を記録して後に分析することで、自身のトレーニングのける速さや心拍数の参考になるはずです。

理論的なことは抜きにしても、マスクランから解放された時、より快適と感じ、しかもパフォーマンスが上がれば、それだけでも価値のあるランニング経験ができたことになります。